浴用
- もっとも一般的な温泉の利用法は浴用ですが、効果的に温泉を利用するためには、いくつか注意したい事項があります。
- 天然温泉の浴場には必ず温泉利用上の注意事項、禁忌症、適応症、温泉分析書等が掲示されています。入浴前にはこれらをよく読んで参考にしましょう。
入浴前の注意
- 入浴は意外とエネルギーを消費するものです。長旅などで身体が疲れている場合には、少し休息してから入るようにしましょう。
- いきなり熱い湯に入ると脳貧血や、血圧の急激な変化により思わぬ事故を起こすことがあります。
- 温泉に入る前には充分に掛け湯をし、身体を清潔にするとともに温泉に身体を慣らしてからゆっくり浴槽につかるようにしましょう。
- 食事の直後や、空腹時の入浴は避けましょう。また、飲酒時の入浴は大変危険です。酔いを醒ましてから入るようにしましょう。
入浴の時間と回数
- 入浴の回数は健康な人でも一日3回までにしましょう。入浴時間は熱めのお湯で10分間、ぬるめのお湯で30分程度が適当です。入浴時は運動浴を除いて、一般的には安静を守ります。
- 温泉療養を行う場合は、最初の数日は1日1回程度とし、その後1日2~3回とします。また、あまり長い期間療養を続けると身体が慣れてしまいますので2~3週間が適当です。
- 温泉療養を初めてからおおむね3日ないし1週間前後で「湯あたり」が現れることがあります。
- 「湯あたり」とは、身体がだるくなる、眠い、非常に食欲が出る、便秘する等の症状が出ることをいい、少し重くなると動悸、めまい、頭痛などが起こることもあります。しかし、「湯あたり」は温泉が効いてきた証拠でもあり心配はいりません。
- 湯あたりが出た場合は、入浴回数を減らすか中止し症状の回復を待ちましょう。
- なお、温泉療養を行う場合は、温泉についての専門知識を有する温泉療法医等の指導を受けましょう。
入浴後の注意
- 皮膚についた温泉の成分は皮膚をとおして徐々に身体の中に浸透していきますので、洗い落さないようにしましょう。ただし、皮膚の弱い人や湯ただれを起しやすい人は逆に真水で洗い流すようにしましょう。入浴後は湯冷めに注意し、30~60分間程度安静にしましょう。
飲用
温泉の飲用
- (飲泉)は、温泉成分を直接身体に取り入れることができるため、上手に利用すれば大きな効果が得られるといわれていますが、すべての温泉が飲用に適しているわけではないのでいろいろな注意が必要です。
飲泉は飲用許可のあるところで
- 飲泉はかならず知事の飲用許可を受けている飲泉施設を利用しましょう。許可を受けた温泉は、身体に有害にならないよう飲用分析等が行われ、一日の飲用量等が決定されています。掲示されている飲用上の注意事項等をよく確かめてからの飲むようにしましょう。
飲泉は新鮮なものを
- 温泉には老化現象が認められ、時間と共に成分が変化していきます。ポットに入れて持ち帰ったりせず、飲泉には新鮮な温泉を利用しましょう。
飲泉の量
- 飲泉は一日あたり100~200ml、1日3回までが適当といわれていますが、泉質によって異なりますので、飲泉施設の表示を確かめましょう。また、飲泉はなるべく時間を掛けてゆっくり行うのが良いとされています。
飲泉にあたって特に注意すること
- 飲泉は、食前30分~1時間が適当です。ただし、含鉄泉、放射能泉、ヒ素またはヨウ素を含む温泉は食後に飲泉することが良いとされています。
含鉄泉の飲用
- 直後にはお茶やコーヒーなどタンニンを含むものは飲まないようにしましょう。
- また、夕食後から就寝前の飲用は避けましょう。
参考書籍:忘れました(-_-;) 思い出したら書きますので。